旅系YouTuber Bappa Shotaのウイグル動画投稿後失踪疑惑：中国拘束の可能性とネット上の議論

人気の旅系YouTuberであるBappa Shota（ばっぱーしょーた）氏が、2025年6月28日に投稿した新疆ウイグル自治区（以下、ウイグル自治区）に関する動画を最後に、約3ヶ月間動画投稿が途絶え、ネット上で大きな話題となった。その後、9月20日に日本帰国を報告する動画をアップロードしたが、この投稿が不自然であるとして、中国当局による拘束や監禁の疑いが再燃している。本記事では、これらの経緯を詳細に調査し、事実に基づいた分析を行う。

1. Bappa Shota氏のプロフィールと活動

Bappa Shota氏は、登録者数約142万人の人気YouTuberで、世界各地を旅しながら現地の文化、社会問題、危険地帯の実態をレポートするスタイルで知られる。チャンネルは主に海外旅行をテーマとし、危険な地域への潜入動画が視聴者を引きつけている。例えば、北朝鮮やアフリカの紛争地帯、アジアの辺境地など、通常の観光では触れられない側面をカメラに収め、視聴者にリアルな体験を提供してきた。彼の動画はエンターテイメント性が高く、時には政治的な敏感なトピックにも触れるため、国際的な注目を集めている。

氏の活動は、YouTubeを中心に展開されており、InstagramやX（旧Twitter）でもフォロワーを抱えている。2025年に入ってからも、中国内陸部への旅を積極的に行い、内モンゴル自治区やウイグル自治区の動画を投稿していた。これらの動画は、中国の少数民族政策や現地の実態を扱っており、国際的に議論の的となるウイグル問題に踏み込んだ内容が特徴的だ。

2. ウイグル自治区動画投稿とその内容

問題の起点となった動画は、2025年6月28日に公開された「中国ウイグル自治区と強制収容所の実態がとんでもなかった」というタイトルのものだ^[1]。この動画では、Bappa Shota氏がウイグル自治区を訪れ、現地の街並み、住民の生活、強制収容所とされる施設の周辺をレポートしている。動画内で氏は、「現地に足を運んでも見えてこない新疆ウイグル自治区の実態」とコメントし、国際メディアで報じられる人権問題の裏側を探る姿勢を示した。視聴回数は数百万回を超え、多くのコメントが寄せられたが、これが最後の通常投稿となった。

動画の内容は、ウイグル族の文化を紹介しつつ、中国政府の主張する「平和で発展した地域」とのギャップを指摘。収容所の存在を匂わせる表現があり、視聴者からは「勇気ある取材」と評価される一方で、中国当局の監視下での撮影リスクを心配する声も上がっていた。この動画投稿後、氏のSNS更新がぴたりと止まり、Instagramのプロフィールも「Now: China」のまま固定されたままだった。

3. 投稿停止期間の話題化と安否懸念

動画投稿後、約3ヶ月間（6月28日から9月20日まで）の沈黙が続き、ネット上で安否を心配する声が爆発的に広がった。Xでは「ばっぱーしょーた 失踪」「Bappa Shota missing」などのキーワードがトレンド入りし、Redditのサブレッド「r/ADVChina」でも議論が活発化した^[2]。視聴者からは、「中国当局に拘束されたのではないか」「ウイグル動画が原因で監禁されている」との憶測が飛び交った。

この期間中、InstagramのストーリーやYouTubeのコミュニティ投稿で不自然なメッセージが散見された。例えば、テキストのみの投稿で「元気です」「旅を続けています」との文言が登場したが、文体が普段の氏らしくなく、AI生成や第三者による強制投稿を疑う声が多かった。Xの投稿では、「本人らしくない文体」「時期が合わない写真の使用」などが指摘され、疑惑を深めた^[3]。

ニュースメディアもこの話題を取り上げ、Yahoo!ニュースやAll About NEWSで記事が掲載された。例えば、「中国取材の人気旅行YouTuber、約3カ月の沈黙後に謎の投稿」とのタイトルで、視聴者の心配を報じている^[4]。ひろゆき氏もXで言及し、「ウイグルに取材に行ったYoutuberのBappa Shotaさんが、2か月間消息不明になった後にあげた動画」とコメントした^[5]。

4. 日本帰国報告動画の投稿と不自然さ

2025年9月20日、待望の動画「中国を旅した後に動画投稿が止まった件について…」が公開された^[1]。この動画でBappa Shota氏は、日本に帰国したことを報告し、投稿停止の理由を「旅の疲れと仮想空間での存在の不明さ」など個人的な事情だと説明。心配をかけた視聴者に謝罪し、今後の活動を約束した。しかし、この動画が公開されると、かえって疑惑が拡大した。

不自然な点として挙げられるのは以下の通り：

• 文体と表情の違和感：動画内の話し方が普段より硬く、目が泳いでいるように見える。視聴者からは「強制的に撮影させられている」「AI合成の可能性」との指摘。
• 中国に関する言及の欠如：動画内で中国旅行の詳細やウイグル問題に一切触れず、曖昧な説明に終始。これが「中国当局の圧力によるもの」と推測される。
• 部屋の雰囲気：背景が簡素で、中国国内の施設を思わせる。太陽光の入らない部屋で撮影された疑い。

さらに、以降の投稿でも疑惑が続いた。例えば、10月11日頃の最新動画「顔の形が変わってしまった特殊な一族の実態がとんでもなかった」では、過去のインドネシア旅行動画を再投稿した疑いが持たれ、タトゥーの有無や日付の不整合が指摘された^[6]。Xユーザーからは「19 May 2025の画面が映っているが、過去動画の再利用」「タトゥーがない」など、具体的な証拠が挙げられている^[7]。

5. 中国拘束の可能性と関連事例

ユーザーのクエリにあるように、帰国報告が中国監禁下での強制投稿である可能性は否定できない。中国では、外国人、特に敏感な地域を取材したジャーナリストやインフルエンサーが拘束される事例が複数報告されている。Bappa Shota氏の場合、ウイグル動画が中国政府の「国家安全」に関わるとして標的にされた疑いが強い。

中国のスパイ法関連で、日本人拘束事例を振り返る。外務省によると、2014年の反スパイ法施行以降、17人の日本人が拘束され、現在も5人が残っている^[8]。例えば、鈴木英司氏は2016年に北京で拘束され、6年間服役。帰国後、「一番つらかったのは最初の7ヶ月、太陽を見られない部屋での監禁」と証言している^[9]。同様に、アステラス製薬の社員が2023年にスパイ容疑で拘束され、2025年に懲役3年6ヶ月の判決を受けた^[10]。

これらの事例では、拘束初期に不自然なメッセージや動画を強制的に出させるケースが見られる。Bappa Shota氏の投稿がこれに類似するため、ネット上では「中国の秘密警察署が関与」「外務省が異例の反応を示している」との情報が広がっている^[11]。また、BBCやCNNが取り上げたとの報告もあり、国際的な関心が高まっている^[12]。

6. ネット上の反応と専門家の見解

XやYouTubeのコメント欄では、以下のような反応が目立つ：

• 「過去動画の再放送じゃんか…余計に安否が心配になったよ」^[6]
• 「顔が変形…ウイグルで30時間拘束された→彼は危険な状態にいる」^[8]
• 「タトゥーがありません。元気なら生配信してほしい」^[6]

note記事では、中川昌彦氏が「不自然な投稿の連続と『情報戦』の影」と題し、AI生成の可能性を指摘^[4]。また、旅杉氏のX投稿では、「一般人が普通に旅行する分には何もないが、著名人ほど行きにくくなる」との意見が述べられている^[13]。

専門家として、外務省の対応が注目される。友人からの証言では、「外務省が異例の反応…やっぱり〇〇だった！？」とあり、政府レベルでの関与が示唆される^[11]。しかし、公式確認はなく、推測の域を出ない。

7. 現在の状況と今後の展望

2025年10月11日現在、Bappa Shota氏のチャンネルは更新されているが、最新動画が過去の再投稿疑いがあり、拘束説は収まっていない。生配信やリアルタイムの証拠がないため、視聴者の不安は続いている。中国政府からの公式発表はなく、日本政府も公にコメントしていない。

この事件は、海外旅行YouTuberのリスクを浮き彫りにした。敏感な地域を取材する際は、事前の安全対策が不可欠だ。視聴者としては、拡散による国際圧力をかけることが有効かもしれないが、憶測の拡散は慎むべき。Bappa Shota氏の無事を祈りつつ、事態の推移を見守りたい。

（参考文献：本記事はWeb検索およびX検索の結果に基づく。情報は2025年10月11日時点のもの。）